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□更新 2010/3/20…六万絵+14

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>参加します。


 2010/09/02/(Thu)   
ポン様
魔境都市TOKYOはミスドのイベントとロッタヌンのイベントに行った後はロックブーケ様のお膝元でのんびりしてました。たのしかったです。

>唯一ムカついたことの愚痴
買ったばっかりのレギンスが内股から伝線して破れやがった。いい具合にキテレツな色で気に入ってたのに!何故内股からなんだ!めだたなかったからよかったけど!でもひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!ひどいよ!


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グラディウスNEOを始めました。…先にインペリアル版やっちゃった。先に本家をやったほうが感動もひとしおだったろうに…と本家のほうやりながら思った。
携帯だともどかしすぎ。折角面白いのにあらぬ方向にすっ飛んでったりオプションフォーメーションが勝手に変更されたり解除されたりしてすげえめんどくさい。携帯ゲーム機か据え置き機でやりたいよう。オプションフォーメーションを途中で変換できるのは楽しいぞ。自在というわけじゃないとこがちょっとしんどいけど。

インペリアル版はほとんどおまけに近いゲームでしたがこれはこれで面白いから大歓迎さ。というか、自機がビッグコアという段階でオチは察しがつくはずなのに何か口ポカーンしてしまったよ。一応NEOの世界は人同士の戦いであってバクテリアンみたいな絶対悪の敵がいないから、少しでも分かり合える可能性があったはずなのに…

あと音楽が素敵だった。うーんステキ。昔のグラディウス的で。

 2010/08/19/(Thu)   
スピーカーが壊れてしまった…モノラルだとどうにかきけるけど。また明日買いに行くしかない。安いのでいいんだ、どうせずっとヘッドホヌつけてるし。音を出力してくれればそれでいいんだ。

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>つぶやき
ところでソロモンの青い鍵の本編はここでは晒さないけど、誰でも読める程度まで流血表現とか気持ち悪い表現を抑えた外伝と言うか、話が長くなるから切り捨てた案を形にすれば続けていけるので、1話だけでやり逃げするよりそっちを細々と公開していこうかと思いました。HOCUSPOCUSも続けてくつもりですけど。

死にかけてたはずなのにいきなり治りかけから始まったり、1話で結構たくさんあった伏線が全く回収されなかったりしますが、療養中の描写は本編でやってることだし伏線も本編用なので一切手出ししてません。

あっけなく負けるラストで分かると思いますが、話を簡潔に説明するとこの話はザドックがフェ・ラジカ退治する話じゃなくて、錬金術師が助けに来てくれるまで知恵を絞って根回しして準備しておく話です。
お父ちゃんじゃ時間がかかる上に簡単には呼べないので、身近にいて好意的な錬金術師とコネを作って、ザドックは交信術で情報を集めたり名前を使って根回ししたりして、そのコネを作った錬金術師を支援してフェ・ラジカを駆除する手段を編み出させていくのが本編です。

そんなわけで本編は血なまぐさくなりがちなのですが、外伝はそもそもフェ・ラジカとは対峙しないので過度の流血シーンはないと思うよ。でもサスペンスというよりミステリーに近い雰囲気になった気がしなくも無い。力を貸してくれる相棒も育てる錬金術師候補も出てこない代わりにとある錬金術師の助手になって事件を解決させる糸口を与えていく感じなので。

一応ソロモンの青い鍵はサスペンス系を目指したらしいよ。えらく騒がしいサスペンスになっちまった気がするけど、気にしない。


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ぼちぼち続けていく

HOCUS POCUS・2
東北にあるミニット村は人口規模から村と呼ばれていますが、この地域の食料の大部分を作り出すだけの広い土地を持つ山辺の農村地帯でした。

彼らの祖先が霜で堅くなった大地を掘り起こしヒーターを取り付けたことで地熱が一定以下にならず、さらに元々あった山岳部に眠る地熱エネルギーを電気に変えてビニール栽培をしていました。

その為動物達は寒さに凍えることなく、それらを管理する人間達もまた比較的温厚な気候の元で仕事にいそしむことができました。

そんな農村に住むグウィネズ・グリフィズは、16歳になりハイスクールにあがったというのに1人で森に行って駆け回るのが好きという少々おてんばな女の子でした。

彼女の友達たちはこの世界では貴重な食物を作るという自分達の家に誇りを持ち親の作業を積極的に手伝うというのに、彼女はさほど興味を持たず、いつも森の中に隠れ住む野生の動物達を観察していました。

彼女も勿論家業を手伝うには手伝うのですが、彼女の心は教科書の中の指し示す自然現象や辞書に書かれた未知の名前、図鑑に記された見たことも無いような自然の中の生き物達でいっぱいでした。

彼女の家で飼われている見慣れた家畜たちには彼女の心を引き止めるだけの魅力はありませんでした。

「勉強もいいけどもっと生きた勉強しなきゃ。グウィンは学者か何かになるつもりなの?」

スクールで一番の友達であるアルウェンは村でも1.2を争う大きな畑を持つ家の娘で、将来は親と同じ農家になりたいと熱心に家業を手伝っていました。彼女はグウィネズが森へ行くたびにお小言を投げかけます。

グウィネズはそんな友達に笑いながら言い返しました。

「もうアルウェンってばおばさんみたいなこと言わないで。そんな未来のことなんて知らないわ。『若気の至りは若いうちに』私はそう思うのよ」

農業はとても大変です。グウィネズの家は農業の傍ら畜産業を中心に行っていますが、やはり大変なのは同じです。しかし、子供だからこそ遊んでおきたいとグウィネズは思っていました。

しかし、本当はグウィネズはそこまで卓越した信条を持っていたわけではありませんでした。

『シミ』は空に影を作り、結果世界規模の冷帯化という禍根を残しました。しかし、その結果森はほぼ大部分の時を雪で覆われます。グウィネズはその風景の見事さに惹かれ、雪の中を駆け回っているのが好きでした。

慢性的な食糧不足を補う農村は大事にされており、また人は謎の肉片からエリクサーを受け継いだことで生まれた時から寒さに強く、また狼のように強いのですが、血が若い子供の頃ほどエリクサーの能力を強く引き出すため、子供を狙う変質者のような犯罪者はこの世には殆どいません。

シミの大寒波とsmtrの襲撃によって人の数がかなり減ってしまったことも、小さな子供が単身で人里はなれた場所に行っても安全が保障される要因でもあります。

今日もグウィネズは雲の間を縫ってうすら届く天からの光に照らされ輝く白銀の森にうっとりしながらさくさくと雪を踏みしめていました。

村の中は先人達が必死に張り巡らせたヒーターのおかげで温かいのですが、雪が積もることがありません。グウィネズは村の短所として雪が積もらないことをあげるほど雪が好きでした。

さらさらの雪を手に取り丸めると、木に向けて投げます。さらさらに加えてあまり強く握っていなかったこともあって、木にあたった雪は粉々に散りました。その時に一瞬見える氷の放つ光ははかなげで筆舌しがたい美しさなので、グウィネズはつい誰もいないのに雪投げして遊ぶのです。

何度目かの雪球を作っていると、ふと雲が張って光がさえぎられました。するとひゅうと風が森の中を軽く揺らしました。そろそろまた降るのかもしれないと期待して顔をあげると、視線の端で何かがきらりと光りました。

雪の放つ銀より渋い光ではなさそうです。何かと思って視線を泳がせると、それは雪にかすかな穴を開けた落し物である事をグウィネズは理解しました。

近づき手にとってみると、それはシンプルながら雪の結晶にも負けない美しい宝石でした。水晶のように無垢で自然な形状ながらダイヤモンドのように七色に輝くそれは、雪の光に慣れたグウィネズの心をも強くひきつけました。

曇った時に分かったのは、恐らく雲が張る前は雪の反射光によってグウィネズの目がくらんでいたからでしょう。

手のひらサイズの大きな石なので、誰かが落としたアクセサリーでもなさそうです。石集めが趣味の人がいたとしてもこんな森の中に落として気づかないような人はいないでしょう。誰かのお守りでしょうか?しかし樵はこんな浅い森には立ち入りません。誰が落としたのか検討がつかない、何とも不思議な落し物です。

しかしグウィネズは不自然さより拾った場所の神秘さをとって好意的な解釈しました。

「雪の結晶かしら…削られていなさそうなのにこんなに光り輝くなんてすごいわ」

彼女はその石を大層気に入り、大事そうに両の手で包み込むと家路に着きました。

 2010/08/14/(Sat)   
オリジナル小説が続きますが前言ってた通りソロモンの青い鍵を書く前に書いてた小説をうぷってみます。

そもそもこれ携帯小説のつもりで書いたので文章量がソロンモよりかなり少ないです。携帯サイトはめんどくさくなって結局やめました。色々レンタルサイトを使ってみたけど自分は合わないかもしれない。何か運営どころじゃなくていまいち根を張れずどこにも晒す事無く終わりを迎えました。試しにサイトを作ってみたってとこで終わってるので、誰も見てないはず。

ついでに言うとソロモンの青い鍵とほぼ同じコンセプト(キモイ人外生命体萌え昇華)なので何となく似てます。むしろこっちが雛壇だったのかもしれませぬ。
こちらは丁度百合に飢えてて百合系を目指すって感じだったので主人公が女で相棒も女なんですが。ちなみにソロンモはNLに飢えててNL系を目指しているので人間の男と人外の女です。
こちらは誰でも見れるってのが目標だったので、エグイ表現は殆ど無いし年齢規制するつもりはないけど。

こちらはそもそも寄生の意味が違うしフェ・ラジカみたいに身近で可視不可能なものの恐怖ではなくエイリアン的な恐怖の存在です。ソロンモと違ってオカルト要素は薄い代わりにSF的なファンタジーっぽい気もしなくも無い。どちらも血が印象的な話になってますが。

HOCUS POCUS・1
そこは何の変哲も無い世界でしたが、元は緑溢れる温暖な気候の素敵な世界でした。

しかし、ある時青空に大きな影が差し込むようになりました。恵みの光をさえぎるそれは『シミ』と呼ばれ、死の星の影として忌み嫌われました。

シミに光をさえぎられ続けたことで次第に世界の温度が下がっていき、どの地域でも極寒の地と似たような酷い寒波が続くようになりました。人々は度重なる凶作と凍傷に苦しみました。

しかしある時何かの死体が空から落ちてきました。
その死体はまるで肉の塊のような不気味なものでしたが、確かに人と同じような赤い血が流れていました。

勇気ある若者がその血を飲むと、自身の体内の血の中に宿る金属を自在に操り不思議な力を発現できるようになりました。

どんな酷い地形でも痛まない足。凍傷にならない頑丈な手。あっという間に塞がる傷。雪の中でも凍えない肌。何日も飯や水を飲まなくても生きていける強固な体。それはまさに人々が夢見た魔法のような力でした。

死体から流れる血は人々に進化をもたらす奇跡の妙薬『エリクサー』として世界中の人々から切望されました。そんな切望に答えるように血はいつまでも流れ続けました。

しかし一方で「死体ではなく生きているのでは?」という意見が出るようになり、血を流し続ける得体の知れないそれを解放し助けようとする人も現れるようになりました。

彼らは血を飲もうとせず、権力者たちからその死体を奪おうと戦いました。権力によって苦しめられている星の子を助けようという大義名分の元彼らは戦いました。

ただ不思議なことに血を飲んだものと血を飲まないものとの間にできた子供は血を飲んだものと同等の力を持っていました。その為、一時は力を持つものと持たないものといがみ合うようになりましたが、時を経るごとに軌跡の力は人間の当初から持ち合わせる力の一つとして当たり前のように思われるようになっていき、自然と差別的な争いも無くなっていきましたました。

人間には当初そのような力が無かった事のほうが忘れ去られようとしていた時、力の象徴であったエリクサーの流れが止まり、枯れ果ててしまいました。しかし人々はエリクサーの力を借りずともすばらしい力を当然のように使えているので、時の流れによって風化したのだろうと軽く考えていました。

そしてエリクサーが枯れた事も過去の話として忘れ去られるほどの年月がたったころ、再び空から何かが降り立ちました。

昆虫のような機械のようなその不気味なものは、自らを『smtr』と名乗りました。彼らは人々の持つ不思議な力をものともせずまるでもののようにかき集め連れ去っていきました。

知的なsmtrたちは敵愾心を向けsmtrたちと戦おうとする人間達に説明しました。

「私達は旅の途中に受けた強い宇宙線によって卵を産めなくなってしまった。このままでは近いうちに我々は絶滅してしまう。しかし、あなた方の骨髄を飲むと体内で子供が育てるように進化できる。あなた方の骨髄は我々にとって奇跡の妙薬『エリクサー』なのだ。どうか我々を助けると思って提供して欲しい」

人間は空から落ちてきた謎の生命体の血『エリクサー』を奪い、進化して生き延びました。
しかし、今度は人間が空から落ちてきたsmtrたちの『エリクサー』になってしまったのです。

骨髄は血液と違って簡単にとれるものではありません。smtrたちは種の繁栄の為に人々から骨髄ごと奪い取っていきました。それを根こそぎ奪われた人間は命を奪われるどころか人としての形を維持することすら出来ません。

骨髄とは骨の中にある細胞。それを奪われるという事は、生きながら骨を砕かれまさに骨の髄まですすられるということなのです。

人々がsmtrを恐るべき宇宙からの侵略者として敵意を強めている中、smtrたちの間でも諍いが起きていました。丁度エリクサーをめぐり意見を戦わせていた過去の人間たちと同じようなことがsmtrたちの間でも起こっていたのです。

エリクサーを取ってしまえば人間は死んでしまう。死なないような方法が見つかるまで彼らと接触してはいけない。我々は彼らを略奪するためにここに来たわけではない。人間が死なない方法が見つからなければ我々は滅ぶが、それも宇宙の定めなのだ。これ以上我々の勝手で人に死を与えてはいけない。彼らも我々と同じ銀河に住まうものなのだ。確かに彼らは小さくか弱いが、だからといって優劣がつくものではない。

smtrたちの間でこうした友好的な意見が出るようになったことを人間達は知る由も無く、人はsmtrを天敵として危惧するようになりました。

同時に人に友好的な少数のsmtrは種の繁栄と人との共存とで板挟みになり、友好的な意見を持つsmtrがいる事など知る由も無い人間からは多数派のsmtrと同じように危険視されるという悪循環に悩まされていました。

 2010/08/13/(Fri)   
一気に1話終了分まで晒してみました。夏休みで暇してる人はどうぞ。
続きが気になったら私の勝ち。うふふ。

ちなみにワード曰く原稿用紙のサイズで約130ページ分みたいですよ。文章量だけはご立派ですね。ちなみにワードのはスペースが無いのでかなりきつきつです。その代わり縦読みにしてあるので1行分のスペースが無くても読みやすくはなってると思うけど。

ソロモンの青い鍵・18(終)
 色々知りたいのに、今の俺は何も出来ない。本当に生き地獄だ。俺の気持ちを察してか、マリアは『焦るな』と宥めた。だが、マリアはさらに俺の心をかき乱す情報を寄越した。

 マリアは不意に『右手を見てみろ』と言い出した。右手? 動かないわけじゃないが酷く重い。それに何か妙に突っ張ったような…力を入れすぎて麻痺してるような妙な感覚がある。それでも言われたとおり布団から手を出して掌を広げようと力を緩めると、何かが俺の皮膚に食い込んでいるような感触を初めて感じた。

 何だ? 俺は何かを握ってたのか? 俺は自分の手じゃないように言う事をきかない手を時間をかけて広げてみた。そるとやっと血が通って赤くなった掌から何かが転がり落ちる。それは俺の胸にぽとりと落ちた。
 摘み上げてよく見ると、それは親指サイズの小さな鍵だった。可愛げのない青い紐が申し訳なさそうについている。何の鍵だろう…扉の鍵ではなさそうだけど、何かの容器の鍵か?

 俺が鍵をまじまじと見ていると、マリアが鍵の出所を説明しだした。それは俺にはにわかに信じられない事だった。多分、親父達は知らないだろう。

『2日前の事か…お前が危篤状態で面会謝絶の時にソロモンが現れたのだ。その時にそれをお前に握らせて以来、医者達がどんなに手を広げようとしても握ったまま離さなかった』

 これはソロモンが残した置き土産だったのか。というか、ソロモンがここに来たってのか? そんな馬鹿な。そんなことが… 俺がどんなに否定しても、実際置き土産がある以上マリアのいう事は本当なのだろう。でも一体どうして? この鍵は一体何の鍵なんだ? 何故死にかけの俺に預けたんだろう。

『私が体内にいる事を知ってよくも弟を事件に引きずり込んだなって相当恨まれたよ。だから言葉をそっくりそのままお返しした。よくも私を半殺しにしたなってな。…私の復讐はもう終わった。だからお前も私が改造された事は忘れろ。私は私で片をつけた。だからお前が必要以上に気に病む必要は無い』

 マリアはそう言うとふんと鼻で笑った。そういえばマリアは本当は俺に悪意を持って近づいていたんだっけか。結局俺は終始その事に無自覚なまま当人同士で決着がついてしまったようだ。
 でも、本当は俺に事件を円滑に解決させてその手柄で逃がしてもらうってのが目的だったんだ。俺を半殺しにするのは彼女にとっても不本意な事だった。何より、単に利用しようとして近づいただけだったはずが、お互い馬が合うのか仲良くなった。だから今の今までずっと俺を助けてくれたんだろう。だからか、俺はマリアに敵意を抱けなかった。過去の話になったのならそれはそれでいいじゃないか。

 だが、よく考えたら…ソロモンはマリアと会話出来るって事か? つまり分かってて酷い実験を行ったのか。ソロモンはやっぱり酷い奴だったんだな。マリアに申し訳ない気持ちが心を支配すると、当のマリア本人が『だから、その件はもう終わったと言ってる』とさえぎった。
 マリアの中ではもうソロモンへの確執は当の昔に終わった事のようだ。というより、次々に新しい事実が発覚して恨むに恨めなくなってきたのかもしれない。

 何故か事件にならない消息不明者。そして、心変わり。マリアは一番その事が気になっているようだった。

『不思議なことにあの時の邪心を感じなかった。いなくなってから一体何があったのか私には分からないが…その時はお前が死にかけている事を知ってお忍びでやって来たようだった。お前を心配しているようだったぞ』

 金と名誉に惑わされた恐ろしい錬金術師だと思っていたのに、再会したら悪い人じゃなくなっていた。マリアはそう言いたいのだろう。俺も話を聞いて驚いた。でも、何かほっとした。
 マリアを実験台にして、凶暴な改造株を作り出して…作ったグリモアを私利私欲の為に悪用したってのは間違いなさそうだが、何かのっぴきならない事情があったのかもしれない。この鍵が封じるものの中にその答えがあるのだろうか?

 ソロモンはここに来たのか…だったらあの妙にリアルなソロモンの正体が何となく見えてきた。多分あれは誰の妄想でもない、本物のソロモンだったんだ。一体どうやって俺の夢の中に入ってきたのかは知らないが…そうとしか思えない。そうだよな、とマリアに相槌を求めると、マリアは不思議な事を言い出した。

『私にはお前の生み出した邪心達は見えていたが、ソロモンがお前を助けたのは見えなかった。そうか、ソロモンがお前の臨終の夢に介入して助けてくれたんだな。錬金術師には死者の夢に介入する力なんてないが、双子だから何かそういった不思議な力があるのかもしれんな。人体の不思議というか何というか』

 マリアにはソロモンが見えなかった? あの場にいたもののうちマリア以外は俺の生み出したものだとするなら、全くの第三者であるソロモンが見えなかったってのもまあ、何となく分からなくも無い。

 それにしても…臨終の夢? そんな大げさな…と思っていると、マリアはしれっと『お前は2日前に心不全で死ぬところだったんだぞ。というか、かなりの確率で死ぬといわれていた』と恐ろしいことを言い出した。えっマジですか。つまり最高潮にやばい時にソロモンが駆けつけて間一髪で助けてくれたってのか。やばいぜ…惚れそう。嘘だけど。でも双子の不思議ってのは何となく俺も感じた。

 ソロモンの身に何があったんだろう。今の俺では何も分からないし、何も探ることが出来ない。でも、全く手がかりが無いわけじゃない。この青い鍵…ソロモンの鍵で封じられたものが全ての真相を暴くような気がする。
 どこかに置いたら誰かにとられてしまいそうな気がして再び鍵を握ると、マリアは俺に休むように言った。

『その鍵は何を開けるものなのかは私にも分からない。元気になったら探してみようじゃないか。ソロモンの秘密が何か分かるかもしれない。…でも、今はゆっくり休め』

 そうだな。今は弱り果てた体を少しでも早く回復させるのが先決だ。俺はマリアの勧めるとおりに目を瞑った。今度の夢は嫌な夢じゃなければいいな…とのん気な願掛けをしながら、俺は安らかな眠りが俺の元に訪れるのを待った。
心配しなくてもそれはそう時を置かずに訪れたが。


 …以上が俺の見聞きし、体験した話だ。そして、それによって引き出された新たな問題の事は分かっていただけただろうか? 俺はあの事件に関わった事で俺は知りたいことが山積みになってしまった。
だが今は何も聞くことが出来ない。探ることも出来ない。何故なら俺は、病院の集中治療室で生死を彷徨っているのだから。

 ソロモンはどうなっちまったんだ? ソロモンはどこに行っちまったんだ? アイツは何か事情があって姿を現せないのかもしれない。何か悪いことに巻き込まれているのだろうか? でも、だったら親父は何故アイツを助けてやらないんだ? 何故分かってて何もしないんだ。それとももう何かしてるのか? 分からない。分からないから、ソロモンが哀れに思えてくる。何故何も教えてくれないんだ。何故俺に行方不明だったことすら教えてくれなかったんだ。

 俺はこの先どうすればいいんだろう…この質問に対してきっと皆してこう答えるだろう。何もしなくてもいいってな。だって俺は錬金術師じゃないんだ。誰か信用できる人に鍵の事を話して真相を解明してもらえばそれでいいはずだ。そのほうがずっと早く解決できるかもしれない。

 でも、何も知らないまま事件に背をそむけて元の生活に戻る事は出来そうにない。俺の掌の中にある小さい鍵を俺に託したソロモンを放置してはおけない。
 
 だってこの鍵がソロモンの「助けて」なのかもしれないんだ。

 2010/08/13/(Fri)   
とれはそもかくって狙ったわけじゃないのに気がついたらそうなってて自分の溢れんばかりの才能に戦慄した。

自分の才能:天然ボケ

ソロモンの青い鍵・17
 目を覚ました時、俺は病室で寝かされていた。何だか随分物々しい。俺は息さえ自力で出来ず、人工呼吸器をつけられていた。
 視線の端に赤いものが見えて背筋が凍ったが、その赤いものはあの時の首筋に刺さったものとは違い俺の中に入り俺を助けてくれるものだという事はすぐに分かった。いや、最初から分かっているけど…暫くは輸血用のチューブを見るだけで取り乱しそうだ。嫌なトラウマが出来ちまったよ。

 ベッドの側でお袋が座って俺を心配そうに見ていた。仕事とか大丈夫なんだろうか。お袋は医者だから、俺だけを見ているわけにもいかないだろうに。
 お袋は俺が目を覚ましたことを知ると、俺の名前を呼びながら涙目で頭をなでた。そういえば俺は酷い目にあって死に掛けたのか…というか、よく生きていたもんだ。

 連絡を受けて部屋に飛んできた親父は、同じように俺が目覚めたことを喜んでいた。錬金術師の真似事をして危険に身を晒したことは今のところは怒らないようだ。

 果たして本当にマリアの言ったとおり親父は俺に暗示をかけていたんだろうか? 俺の未来の為を思ってのようだが…一体どうやって? 訊きたいが、今はやめておこう。そもそも俺は何かを話す元気も無い。話すことが出来ない。呼吸器が全てを拒む。
 自力で息が出来ない程衰弱した今呼吸器を拒絶する事は、それだけで死に繋がる。暗示の話は命と交換に得るべき情報ではないだろう。

 親父は俺に話しかけた。俺があの事件とは何の関係もない別ごとを考えてるなんて思わないだろうな…

「お前は胞子の毒と大量出血で死にかけていたんだ。あれからもう一週間たってしまった…一体何故錬金術師でも躊躇するような事件に首を突っ込んだのかは今は聞かないでおく。でも大まかな状況はお前の体内にいたフェ・ラジカから聞いた」

 俺が意識が無い間マリアと親父で会話が為されていたらしい。という事は、親父も交信術が使えるのか。アブラメリンの赤毛は強い交信術のセンスを持ってるってのはどうやら本当みたいだ。
 だとしたらソロモンは…どっちなんだろうか。異例の赤毛で本当に何も聞こえないのか? それとも苦しむ声が聞こえてて酷い事をしたのか? …もう何度目だろう。どっちだっていいってのが結論なのに、気がつくと俺はこの自問自答ばかりだ。

 ソロモンといえば…あの夢の中で助けてくれたソロモンが妙に気になる。マリアを嬲り殺してた方のソロモンは俺の妄想の具現化なのは分かるが、あのやけにリアルなソロモンは一体何だったんだろう…
 アイツはマリアという名前を知っていた。何故知ってるんだろう。あれも俺の妄想なのか? でも妙にリアルだった。俺が思い描いていたソロモンがマリアをいたぶっていた奴なんだから、じゃああのソロモンは誰の妄想の産物なんだろう?

 マリアのソロモン…にしちゃ随分いい奴だったしな。マリアもあまりいい感情を抱いてなかったらしいから、あんないい奴を作り出すなんて変だ。俺が生んだもう一人のソロモンだったにしても、あそこまで具体的な形になるかな…だって本当にそこにいるような感じだったんだぞ。うーん。よく分からん。

 それにしても俺は一週間も昏睡していたのか。自分は単に寝てただけだから自覚が無いが、親父たちはこの一週間随分長く感じたことだろうか。お袋が随分やつれて見えたのはこの為か。

「体外に付着した分は簡単に洗浄出来たが、体内にも大量の胞子が残っている。それを取り除くためにはそのフェ・ラジカの力を借りるしか手立てが無かった。フェ・ラジカの毒素で胞子の成長を妨害し、その間に出来るだけ早く取り除いていく…危険だし地味だが、今の我々にはそれしか方法がない。しかし、それも安全とはいえない。手をこまねいていればいるほど、毒がお前の体を蝕む。胞子の毒と、フェ・ラジカの毒がな。毒をもって毒を制する…にも限度がある。
 だが最も深刻な肺は既に胞子が細胞に張り付いていて洗浄しても取れそうも無い。かといってわざと根付かせ移動させて駆除する方法も衰弱したお前じゃ耐え切れずに死んでしまう。胞子が体内にある限りお前は胞子の毒で自力で息することも出来ないし、かなり長期戦になると覚悟はしてたんだが…」

 俺がソロモンの事を考えている間も親父は話を続ける。どうも俺は本来なら当分の間寝たきりになるところだったようだ。寝たきりですめばまだ良い方なのかもしれない。いまいち実感がないが…その理由は親父が知っているようだ。

「予想に反して時を追うごとに肺の胞子が減っているんだ。我々は何もできないのに。…フェ・ラジカが取り除いてくれていたんだ。こんなに献身的に人を生かそうとしてくれる株は見た事が無い。猛毒に冒され殆ど仮死状態に近い生物に寄生するメリットは全く無いのに」

 体内にいるアイツか…アイツは無事だったのか。でも何となくアイツが助けてくれるような気はしていた。だから寝たきりになるとはにわかには信じられなかったんだろう。

 親父は「お前は今フェ・ラジカに生かされているんだ。殺人カビと共存するとは恐れ入ったよ」と俺の容態の事を手短に話すと、ゆっくり休むように言ってお袋と共に部屋から出て行った。お袋は酷く取り乱してずっと泣いていた。普段はクールなお袋があんなふうに泣くなんて…最後まで悲しませたわけじゃないことだけが救いだ。心配かけてごめんよ。

 一人になったところでまたあの夢を思い出す。俺は死の瀬戸際にいて、マリアに導かれてどうにか死なずに済んだってことだよな。それで、…マリアはどうなってんだ? マリアが人型になってたけど、ありゃ一体なんだったんだ。
 まさか最後の力を振り絞って系じゃなかろうな…と何か不穏な者を感じていると、体内から『こら勝手に殺すな』とツッコミが入った。あ、無事でした。すごい死亡フラグ臭がすると思ったのに。

 マリアは毒に晒されている割に変わりなく結構元気そうで、俺の体内で警備員をやってくれているようだ。大量の胞子の毒は弱体株のマリアにはきついだろうに…人の医学ではどうしようも出来ない肺に付着した胞子をこそぎとって体外に輩出してくれているらしい。
 痰の中に含まれているそうだから間違っても飲み込むなということらしいが、呼吸器頼みで痰なんて自力で吐き出せないんだが。意識がない状態でも痰が詰まらず無事だから多分定期的に吸引機で取ってるんだろう。

 これなら復帰も楽だろうとほっとしたら体内から『ただ、まだ元に戻るには時間がかかるぞ』と忠告を受けた。それもそうだな…あれだけ血を抜き取られて、毒を吸い込んだんだ。生きてるだけでもご立派なのに。

 火傷は特に激しいものではなかったようで、腕や肩の一部の皮がめくれて腫れた程度だったらしい。俺の着ていたものが頑丈なジャケットであった事、丁度顔や首に密接した部分は油がかかっていなくて燃えていなかったのが不幸中の幸いだったようだ。

 ところでセールスレディは大丈夫だったんだろうか。アモスは無事だったのかな。それと、あのキモいのはどうなったんだ? あのアパートは無事なのか? その答えはマリアが教えてくれた。

『あの女性は貧血で危篤状態にはなっていたが、お前よりは救いがあったようだぞ。頭を打ちつけたから脳の検査をして、結果特に問題ないと判断された。頭の傷は深いものではないから数日で引いたようだ。
 口内の傷は薬を飲んだり塗ったりするだけで回復した。株のキャリアだったからか逆に胞子は検出されなかったようだ。あの女性は今は貧血も治療されて、もう少ししたら退院できるだろう。よかったな。
 アモスは何故かあれから行方知らずだ。いや、行方知らずというか…少々複雑だからそれはまた元気になったら話そう。
 あのアパートはあの後きちんと消毒されたようだ。念のため周辺も消毒していったそうだから、お前の友達は安全だろう。もしかすると携帯にメールや電話が入っているかもしれないな。確認できるのはもっと先の話になるだろうが…
 危険な株はお父上によって跡形もなく溶かされたようだ。もうあれに追われることはないだろう…そうそう、外の鳥の死骸も清掃巡回を多めにして出来る限り手は尽くすそうだ』

 どうやら事件は無事解決したようだ。最初は手出ししなかったほうが何事もなく終わったのかもしれないなと思ったが、仮に俺が今回動かなかったらあの女性はアパートの住人に胞子を撒き散らして、あの辺一体を危険地帯にしてしまったかもしれない。
 あそこで何も起こらなくても、誰も知らない場所で今回と同じようなことを引き起こして誰にも看取られないまま死んでいたかもしれない。そして放出された胞子はあちこちに散布し、別の誰かの体内で成長を始める。そう考えれば、無駄でもなかった…のかな。

 アモスの件は酷くぼかされていていまいちよく分からないが、死んだわけではなさそうだ。でも何があったんだ? アモスがいなければ俺は何も手出しできずにあの人を見殺すしか出来なかったんだ。この事件の本当の貢献者だと思うんだが…何か悪いことが起きていなければいいんだが。

 あのアパートも無事何事もなく浄化されて危険地帯になる事はなかったようだ。ジュディスは凶悪なフェ・ラジカの脅威から守られたって事だよな…よかった。しかしセールスレディを上手い事引き止めていた住人は結局誰だったんだろう? あそこはジュディスの部屋ではなかったはずだが。

 あのカビってレベルじゃない化け物は無事討伐されたようだ。しかし溶かすって随分えぐい方法だな。あの何かが煮え爆ぜる音はあの化け物が溶かされる音だったのかな。
 奴の本当の弱点は炎じゃなくて何か別の液体だったのだろうか…でも親父は錬金術師だし、既に凶暴なフェ・ラジカと対峙した事があったのかもしれない。同じような局面に立たされたこともあったのかもな。そうして効率のいい撃退方法を考えたのだろう。

 それにしても酷い目にあったもんだ。蚊くらい謙虚な吸血なら別に問題ないのに…あんなんじゃ身がいくつあっても足りない。親父は…錬金術師たちはあんなの相手にやりあってるのか。錬金術師って部屋にこもってフラスコとにらめっこしてる連中だと思ってたのに…随分アクティブな世界になったもんだ。

 淡々と後日談を聞かされながらぼんやりとそんなことを考えていると、マリアはふと間を置いて『ところでソロモンの事なんだが…』と話を切り出した。そうだ、この妙なフェ・ラジカの事件にソロモンが関わっているらしい事は親父に伝えたんだろうか。
 マリアの話ではどうやらちゃんと伝えられたようなのだが、どうも予想していた
反応とは違うものを示されて腑に落ちないようだった。

『ソロモンが裏切った話をしたんだが、どうもお父上の反応が鈍いというか、悪いというか…元々分かっていたような感じだ。だが共犯という雰囲気でもなかったし…どういうことだろう』

 ソロモンが事件に関わっていることを知っていた? いや、知っていたとしてもおかしくないかもしれない。むしろ兄弟が行方不明になっていた事に気づかなかった俺がおかしいのだろう。
 でも知っていたのなら教えてくれたっていいじゃないか…隠したい理由があったんだろうか? でもそれならお袋はどうなんだろうか。こればかりはお袋に聞いてみないと分からないが…知っていたなら俺だけ知らなかったってことになる。

 そりゃあ俺はアイツと仲が悪かった。それでも一応血の繋がった兄弟だぞ。何で家族の一大事をいちいち隠す必要があるんだ?

 マリアが言う共犯がどうのこうのってのは、親父もこの事件に一枚かんでいる可能性だろう。どうやらその可能性は低いようだ。それは結構だが、ソロモンがいなくなった事が事件にならないってどういうことだ?

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